
TVのリモコンやおもちゃ、雑誌など、家族が集まるリビングには自然と物が増えがちです。「リビングがすぐに散らかってしまう」「家を建てるなら、リビングの収納にこだわりたい」そう感じている方は多いのではないでしょうか。
せっかく注文住宅を建てるなら、片付けやすいリビング収納を最初から計画したいもの。収納は見た目だけでなく、毎日の暮らしやすさを左右する重要な要素です。
そこで本記事では、注文住宅だからこそ実現できる「リビング収納のアイデア」を6つ厳選してご紹介します。こだわりの家を建てたい方は、ぜひ参考にしてください。
リビングの収納アイデア6選

リビングは家族全員が集まり、くつろぐ時間を過ごす大切な空間です。新築住宅で取り入れられるアイデアには、主に以下の6つがあります。
・壁面収納
・テレビボード
・ヌック
・スタディスペース
・ニッチ収納
・クローゼット収納
それぞれのアイデアについて、詳しく紹介していきます。
壁面収納

リビングの壁を活用した収納は、床のスペースを取らずにたっぷり収納できる手法の1つです。天井まで届く壁面収納を使えば、家族がリビングで使う物をすっきり片付けられます。
造作でつくる場合は、壁に埋め込むことで自然とマッチします。置き家具を使うときは、地震に備えて壁にしっかり固定することも大切です。素材や色をそろえると、収納がインテリアとしても、おしゃれに見えますよ。
テレビボード

テレビボードは、リビングの中でも目立つ存在で、収納としても便利な家具です。AV機器やゲーム機、リモコンなど、よく使うものをまとめて片付けることができます。画像のようにオープン棚のテレビボードでも、カゴを使って小物を収納すれば、見た目もすっきりします。
将来テレビを買い替えることも考えて、サイズに余裕のあるものを選ぶと安心です。また、新築で家を建てるなら、造作家具で取り付けるのもおすすめです。
リビングのインテリアとも合わせられて配線もすっきり隠せるため、使いやすさとデザイン性の両方を兼ね備えた空間を作れるでしょう。
ヌック

リビングの一角に設けるヌックは、読書や軽作業、リラックスタイムを楽しむ場所として、近年注目されています。ヌックとは、家の中にある「こぢんまりとした居心地のよい小空間」のことです。
例えば、画像のように階段下などのデッドスペースを利用してヌックをつくれば、おしゃれで実用的な収納兼くつろぎ空間になります。クッションや照明を取り入れると、子どもが遊ぶ空間としても使えて、遊び心をプラスできます。
子どもの絵本やおもちゃをヌック内に収納できるので、リビング全体もすっきりとした印象に。来客時にも生活感を隠せるため、急な訪問でも慌てず対応できるのが嬉しいポイントです。
リビングに自然となじむデザインにすれば、インテリアとしても空間のアクセントにもなるでしょう。
関連記事:ヌックとは?新築住宅の間取りに取り入れるポイントを解説
スタディスペース
最近は、リビングで勉強する「リビング学習」が注目されているため、学習用品の収納場所をリビングに作っておくことも大切です。教科書や文房具などが使いやすく整理されていれば、子どもも学習に集中しやすく、勉強の効率が上がります。
また、リビング学習用の子どもの手が届く高さに収納を設ければ、自分で片付ける習慣を身につけることも可能です。ランドセルや学習バッグの置き場所も決めておくと、帰ってきてすぐに片付けられるでしょう。
そして、スタディスペースを大人の在宅ワークとして活用している方も少なくありません。プリンターや書類、パソコン用品などの棚も準備しておきましょう。家族みんなが快適に使えるよう、過ごす場所にあわせて必要な量の収納を備えておくことが大切です。
リビング学習ができる家を建てたいときには、以下の記事をご覧ください。
関連記事:子どもの集中力が育つ!リビング学習の効果と家づくりのポイント
ニッチ収納

壁の厚みを活かして作るニッチ収納は、注文住宅ならではの造作収納アイデアです。限られたスペースを有効活用できる上に、ディスプレイとしてもおしゃれに仕上がります。
ニッチ収納は、奥行きを浅くすることで圧迫感を感じさせず、空間になじみやすいのが特長です。上部にLED照明を組み込めば、夜でもおしゃれなディスプレイを楽しめますよ。
形や大きさを自由に設計できるため、飾りたい物にぴったり合った収納をつくれます。複数のニッチを並べれば、壁にリズム感が生まれ、デザインのアクセントにもなるでしょう。
クローゼット収納

リビングに隣接したクローゼットは、衣類や季節用品、掃除道具、来客用のアイテムなどをまとめて収納できる便利なスペースです。可動棚やハンガーパイプを組み合わせれば、収納したい物に合わせて使いやすくアレンジできますよ。
クローゼット収納の基本は、上段に軽くて使う頻度が少ない物、中段にコートやバッグなどよく使う物、下段に掃除道具などの重い物を置くことです。
引き出し式の収納ケースを使えば、小物もすっきり整理でき、出し入れもラクになります。扉を閉めれば中が見えないので、生活感を隠しながらリビングをすっきりきれいに保てます。
すっきり見せる!リビング収納の片付けポイント

いざリビングの片付けをしようとすると、どうやって何を収納すればいいのか迷うこともあるでしょう。ここでは、リビングの収納のポイントを3つに絞って解説します。
見せる収納を取り入れる
リビングを片付けるときには、「見せる収納」を意識してみてください。お気に入りの本やインテリア小物、観葉植物などを美しく飾れる棚があると、収納としても使えて一石二鳥です。
見せる収納をおしゃれに見せるコツは色合いを揃えることです。例えば、木製のボックスと籐のかごで統一したり、白やベージュなどの同系色でまとめたりすると、ごちゃごちゃした印象になりません。
そして意外と大切なのが「余白」です。棚をぎっしり埋めてしまうと、せっかくの素敵な物も目立たなくなってしまいます。
しまう物は7割程度に留めてゆとりを持たせることで、おしゃれなリビングが完成します。季節ごとに小物を変えて、楽しみながら飾るのも良いですね。
一時置き場を作る
リビングがいつもすっきりしているお家には、必ずと言っていいほど「一時置き場」があります。郵便物や子どもが学校から持ち帰ったプリントなどが散乱していて片付かない、と思ったことがある方も多いかもしれません。
捨てるか迷うものを片付けるために「とりあえず置く場所」を最初から作っておきましょう。玄関からリビングへ向かう動線上や、いつも座るソファの近くなど、自然に手が伸びる場所に設置するのがポイントです。
小さなトレイやかごを置いておくだけで、散らかり防止の効果があります。ただし、ここが物置きになってしまわないよう、週に一度は中身をチェックすることも大切です。処分するかどうかを判断し、とっておくものは本来の場所に戻す習慣をつけましょう。
ざっくり収納と小分け収納を組み合わせる
収納上手なお家は、実は「ざっくり」と「きっちり」を使い分けています。例えば、子どものおもちゃやブランケット、雑誌などは大きなボックスにざっくり入れておいたほうが使い勝手が良い場合もあります。
一方で、文房具や薬といった小物は、きちんと小分けして収納しておいたほうが分かりやすいことも少なくありません。引き出しの中を仕切ったり、小さなケースを使ったりして、「どこに何があるか」をはっきりさせておくことも大切です。
新築の設計段階で、「この場所にはざっくり収納」「ここには小分け収納」と決めておくと、住み始めてから楽に片付けられるようになります。家族のライフスタイルに合わせて、収納方法を選びましょう。
まとめ
リビングは家族が集まり、毎日の生活の中心となる場所です。そのため、すっきりと片付いた快適な空間を保つには、収納の工夫が欠かせません。注文住宅なら、間取りやライフスタイルに合わせて収納を自由に設計できるのが大きな魅力です。
どんな物を、どこに、どのように収納するかを事前にしっかり計画することで、住み始めてからの満足度が大きく変わります。今回ご紹介したアイデアを参考にしながら、気になる点はぜひ建築会社に相談してみてください。