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建てる前に知っておきたい新築のシロアリ対策!入居後のポイントも解説

2025.09.11

「新築だからシロアリの心配はない」と思っていませんか。実は、シロアリ被害は築年数に関係なく、新築住宅でも起こりうる問題です。

特に、湿気がこもりやすい床下はシロアリにとって絶好の住みかとなることも。「せっかく建てたマイホームがシロアリの被害に遭ってしまった」とならないためにも、建築前からしっかりと対策を講じておくことが重要です。

そこで今回は、新築時にできるシロアリ対策から、入居後に気をつけたいポイントまでをわかりやすく解説します。

新築住宅でもシロアリ対策は必要?

日本の建築基準法では、木造住宅の場合は、地面から1m以内の木材部分に防蟻処理を施すことが定められています。そのため、新築時には、薬剤を撒くなど何らかのシロアリ対策をすることが義務となっているのです。

この基準は建築業者に向けたものなので、信頼できる業者であれば、新築時にきちんと防蟻処理をしてくれると考えてよいでしょう。

ただし、建築時に一度処理すれば、一生安心というわけではありません。住み始めた後も、定期的にシロアリ対策を続けていくことが大切です。

新築住宅を建てるなら知っておきたい!そもそもシロアリとは?

有効な対策を施すためには、まずシロアリについて正しく理解することが重要です。

ここでは、シロアリが発生する地域や主な被害、そして好む環境を把握していきましょう。

シロアリが発生する地域

日本に住んでいるシロアリの種類の中で、建物に被害を及ぼす恐れがあるのは、ヤマトシロアリとイエシロアリです。

シロアリの発生地域は種類によって異なります。ヤマトシロアリは日本全国に分布し、特に湿気が多く、地面に近い土台などの部材で発生するのが特長です。

イエシロアリは気温が高い地域に多く、西日本の沿岸部や九州・沖縄・小笠原などで見られます。

他にも、奄美大島以南、小笠原など南西諸島ではダイコクシロアリが確認されており、乾材を好む種類として知られています。アメリカカンザイシロアリは宮城県から沖縄県まで分布が広がっており、乾燥した木材製品全体に被害を及ぼすため、注意が必要です。

シロアリによる被害

シロアリは、木材に深刻な被害をもたらす害虫の1つです。シロアリ被害の例としては、主に以下のようなものがあります。

・柱の根元がボロボロになる

・小屋裏の木材が食い荒らされる

・畳が浮き上がるほど損傷する

・基礎にシロアリの通り道(蟻道)が作られる

「蟻道(ぎどう)」とは、シロアリが建物内部に侵入するために作る土のトンネルのことです。蟻道があると、シロアリ被害が進行しているサインと考えられています。見つけた場合には早めの対処が必要です。

シロアリが好む環境とは

シロアリは暖かくて湿気の多い場所を好み、湿った土の中や木の中に潜んで生活しています。そのため、家の中では床下などの地面に近い部分に被害が出やすいことがわかっています。

シロアリが湿った環境を好むのは、体から水分が逃げないようにするためです。乾燥が苦手なため、建物の中に入り込むときには蟻道を作り、日光や風を避けて移動します。とくに風呂場や台所など、水まわりの周辺で被害が多いのはこのためです。

また、シロアリは冬でも活動を止めず、1年を通して動き続けます。最近の家は断熱性や気密性が高く、床下も暖かくなっているため、シロアリにとっても快適な環境だと言えます。

【建築時】新築住宅のシロアリ対策

シロアリ対策は、基本的には建築会社が行うものですが、家を建てるときには、どのような対策が行われているのかを知っておくことは大切です。

新築住宅のシロアリ対策には、主に以下の3つがあります。

・床下を点検できるようにしておく

・湿気対策をする

・シロアリが好まない木材を使う

それぞれの対策について、詳しくみていきましょう。

床下を点検できるようにしておく

シロアリの被害は多くが床下から始まるため、点検や予防・駆除工事も床下で行われます。しかし、床下の空間が狭すぎると人が入れず、点検ができないことがあります。

住宅の定期点検などで床下を確認できないと、シロアリの早期発見や予防が難しくなり、被害が深刻化するリスクもあります。

そのため、家を建てるときには、1階の床に床下点検口がつけられているか、点検や工事がスムーズに行える構造になっているかを確認しておきましょう。なお、床下点検口は、床下収納が役割を兼ねているケースが一般的です。

湿気対策をする

床下に湿気がたまりやすいと、シロアリ被害や木材の腐食、建物の劣化を招く原因になります。対策としては、まず床下の換気が重要です。換気口の数が不足していたり、換気口の前に物を置いて風通しを妨げると、空気がこもってしまいます。

また、床下に防湿シートを敷くのも、地面からの湿気を遮断するために有効です。加えて、室内も定期的に換気を行い、家全体で湿気がこもらないように心がけましょう。

シロアリが好まない木材を使う

シロアリ対策には、柱や梁、土台など構造体にシロアリが好まない木材を選ぶ方法もあります。

樹種ごとの耐蟻性は、下表の通りです。

ヒバ、コウヤマキ、イヌマキ、チーク
ヒノキ、スギ、カラマツ、ケヤキ、ブナ、トチノキ、ブラックウォールナット
モミ、シラベ、アカエゾ、エゾマツ、ラワン

一般的に、ヒバやコウヤマキなどの樹種は、シロアリ被害への耐久性が高いとされています。木材の心材部分の水分含有量が少ないためです。

しかし、同じ樹種であっても、心材は比較的シロアリへの耐性が高い一方で、辺材は被害を受けやすい場合もあるため、防蟻処理は欠かせません。

木材の耐蟻性能を過信せず、他の対策と組み合わせる必要があることを理解しておきましょう。

【入居後】新築住宅に住んだあとのシロアリ対策

シロアリ対策は、住んだあとでもできることがあります。主な対策には、以下の2つがあります。

・家の近くにシロアリが好むものを置かない

・定期的に蟻道がないかチェックする

それぞれの対策について、詳しくみていきましょう。

家の近くにシロアリが好むものを置かない

シロアリは暗くて湿った場所を好むため、家の外壁や基礎に物がぴったりついた状態で置くと湿気がこもりやすくなり、シロアリを引き寄せる原因になります。

また、外壁まわりは風通しをよくし、乾燥した状態を保つようにしましょう。そして、物置や植木鉢、ゴミ袋などを外壁や換気口の前に置かないことも有効です。

基礎部分を見える状態にしておけば、シロアリの通り道である蟻道に気づきやすくなります。

また、敷地内に木材や段ボールを放置するのも避けた方が無難です。DIYで余った木材や家庭菜園用の杭などがある場合も、必ず地面から離して保管するか、不要であれば早めに処分しましょう。

定期的に蟻道がないかチェックする

蟻道は、シロアリ被害に早めに気づく重要な手がかりとなります。定期的に家の周りを点検し、蟻道を早期発見することで、被害を最小限に抑えることができます。

家を建てた建築会社によっては、定期点検をスケジュールで組んでいることもあります。基礎コンクリートの表面、通気口の周り、配管の貫通部分、玄関周辺などを重点的に、異変がないかを確認する点検です。

入居した後も、シロアリの定期点検を受けることをおすすめします。

まとめ|新築住宅のシロアリ対策はプロに相談しよう

シロアリは、気づかないうちに床下や柱を侵食し、大切な住まいに深刻な被害をもたらすリスクがあります。家を建てる段階では、床下の換気・防湿処理や薬剤による防蟻対策など、予防対策をしておくことが大切です。

また、入居したあとも、定期的な点検や家のまわりに木材を置かないことを心がけましょう。家を建てるときには、建築会社にどのようなシロアリ対策がよいのか、相談してみてください。

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